セマナ・サンタ(聖週間)

セマナ・サンタ(日本語で聖週間)、つまり“復活祭”のことである。
キリストが捕われ、死に、そして復活するまでの一週間を偲ぶお祭りである。
その祭りの日にちは、毎年変わるのであるが、数え方がある。
春分の日から数え、始めての満月の次の日曜日が、セマナ・サンタの初日ということになる。

市内の各教会が持つ、2つのパソ(日本でいうお神輿のようなもの。
1つはキリスト像、もう1つは、マリア像が乗っている。)が、その教会からカテドラル(大聖堂)までを往復する、参勤交代?のようなお祭りなのである。
パソは全部で110数台。(教会によって、2つ以上パソを持っているところもあるし、1つしかないところもある。)
つまり約60弱の教会のパソ達が出陣するわけである。

また 各パソを、ナサレノという三角帽をかぶり、顔もすっかり布で覆われた人達が先導する。
言っては失礼だが“K○K”のような格好なのである。
その人形を売っているのをよく目にするが、その“KK○”の印象が個人的に強いので、ちょっとびっくりする。

ナサレノは各パソによって数は違うが、2つのパソ合わせて100人くらいから、多くて2500人くらいだ。
彼らたちは、教会に参加料(約30ユーロくらい)を払い、長くて、約半日にも及ぶ旅路に出るのである。(たかがカテドラルとの往復だけど、時間かかるわけよ。)

もちろん、参加したくてナサレノになるわけだが、ナサレノよりペ二テンテ(苦行者)となる方が、もっと辛い。
ペニテンテは、肩に木の大きい十字架を担ぎながら参加する。
ペニテンテは、願い事がかなうように、裸足で参加する人も多い。
犠牲を払わなければお願い事もかなわないわけである。

また、まだまだ男尊女卑的?な教会の習慣で、女性のナサレノ(つまり、ナサレナ。ナサレノは男性で、ナサレナは女性。)を受け入れていないところもある。
時代の流れに沿って、年々受け入れをするところが多くなってきてはいる。

各パソにはバンドがついている。ついていないパソもあるが、ほとんどはついている。
以前は、その教会の専属のバンドがいたようだが、最近は、ほんの一部の教会しかバンドは持っていないらしい。
だから、セマナ・サンタの時だけプロバンドを雇うのだ。
セビージャには、このようなバンドがたくさんいるということになる。(しかしながら、長くて半日、楽器を吹いたり、叩きっぱなしですぜ。辛い仕事でんなー。)

パソを運ぶ人間はコスタレロと呼ばれる。
1つのパソには30人から50人のコスタレロが必要だ。
数の違いは、パソの大きさに比例する。
教会によっては、大きいパソもある。
そしてもちろん、交代しながら担ぐ。(しないと死んじゃうよ。)

コスタレロは、その教会の檀家?(エルマンダデスと呼ばれる)だと、やはり約30ユーロのお布施のようなものを教会に払う。(重労働をして、お金まで払うなんて 本気を感じる。)
コスタレロが少ないところは、その日だけコスタレロを頼むようだが、ボランティアになるらしい。

パソの重さは、やはりそのパソの大きさ、乗せている内容によって違うが、大きいもので2000キロくらいはあるらしい。
2000キロ÷50人=40キロ つまり、1人40キロの荷物をずーっと担ぐことになる。

だから、ちょっと前に進んでは、すぐ1分くらいの休憩となる。
日本のお神輿であれば、その担ぎ手の顔は見えるが、こちらはそのお神輿の真下に全員入り、外側を全て布で覆ってしまうので、空気もかなり悪いということになる。

汗もたくさんかくし。。。。 みなさん想像できるでしょう。(もちろん、空気口あります。心配しないでね。)

これだけの重労働、誰が好き好んでやるのかと思うだろうが、たくさんいるのである。
また 彼らはプライドを持っており、自分の担ぐ番が多ければ多いほどいいと思っている。(ますます本気である。)
(マラガやその他都市のパソは日本のお神輿のように、担ぎ手が外に出ているものもある。また女性の担ぎ手だけのパソもある。いいことだ。)

だからコスタレロをやった次の日は、起きてこられない人も多い。

また、パソの行進中、コスタレロが亡くなるということもある。
人生とは全く皮肉なものであるが、それだけ重労働であるということだ。

木曜日の昼(フエベス・サント)は、キリストの死を悼み、マンティージャと呼ばれる礼服(黒い衣装)を着た女性達が街を闊歩する。
頭には、大きい“かんざし”のようなものを付け、そこから黒いベールをたらす。

また、結婚式のときにもこのマンティージャは見ることができる。

セマナ・サンタで最も盛り上がるのは、“ラ マドゥルガ”と呼ばれる木曜日の夜(正しくは、日にちが変わった金曜日の0:00すぎ。聖金曜日と呼ばれている。)だ。
人気のあるパソが出るというのもあるが、夜中よりその日の昼過ぎまで続くそのパソには、なんとも言えない哀愁がある。
バンドに合わせて、パソが踊るときは、本当に拍手ものである。
2000キロもの巨体のパソが、音楽に合わせ 前に後ろに動く姿は、悠々として 尚且つノスタルジックなのだ。

また、この時期 セビージャでよく食べるお菓子がある。トゥリーハスという、パンのワイン蜂蜜づけである。
家でつくるというのが伝統であるので、味はその家庭によって違う。
お祭りに、切ってもきれないお菓子たち。しかしながら、甘いのが“玉に傷”なのである。

 

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