子供と離婚。

  スペインの出生率は、ヨーロッパの中で1、2位を争うくらい低いと言われる。

その数字は、驚くことに日本のそれよりも低い。
日本人女性が一生涯に産む子供の数は、平均1.42人。
スペインでは、1.16人。
日本より後進国であるはずのスペインが、この部分では先進国になっている。(The World Factbook 2002より抜粋。)

また、30年後には、30%以上が老人とも言われている。

だから、子供は大切?な存在。
出生率が低いからか、この土地の文化なのかは はっきりしないが、外出するときの その着飾る様はすごいものがある。

まだ、産まれてまもない 意識も定かではない(失礼。)ような赤ちゃんがすばらしい服を着て、ベビーカーに乗せられている。
それはまるで、見世物のよう。

大概が真っ白い服に真っ白い帽子。
まるで、天使ちゃんだ。(10年も経たないうちに、モンスターに変身するのを親は気づかないのであろう。モンスターに変身しても、親にとっては天使なのか。)

よって、子供服の店は既にお客でいっぱい。
子供の母親とその母親(つまり子供からみるとおばあちゃん。)がこぞって子供服を選んでいるのは、ここセビージャでは当たり前。

子供服店は、店のオリジナルデザインの服で 彼女達の心をぎゅっと掴んで放さないのである。
恐ろしい。
おばあちゃんは、孫のかわいさに財布の紐は緩みっぱなし。
目も垂れる。(これは当たり前か。)

離婚率はどうなのか。
スペインは、カトリック教徒が90%以上を占める国なので、カトリックの決まりにより、つい最近まで離婚は禁止されていた。
しかしながら、81年の離婚法制定によって、公式に離婚できるようになってからというもの、その数字は年々増えていると言われている。

2001年の日本における離婚率が2.27%(厚生労働省 人口動態統計より)
スペインでは、2002年の11月の発表で0.9%というから、まだまだ低いが。
ヨーロッパではイタリアの0.6%につぎ、低い数字だ。(the Centre for Policy StudiesのThe broken hearts reportより) 

低いのには理由がある。
スペインでは、離婚するまでに年数とお金がかかるから。
日本人男性のように、離婚した次の日に入籍など スペインでは考えられない。
不可能なのである。

まず、結婚しているカップルがいろいろあった末、別れたいとする。
そうなると、まずは離別の手続きを取る。
離別と離婚は違うのである。
離別の期間は、これまた長い。
最低1年は、離別の期間がある。
その間に、一緒に暮らしていないかなど調査も入るらしい。

その後、いよいよ離婚ということになるのだが、離婚成立のためには弁護士にお金を払わなくてはならないらしい。
その金額は、だいたい1人6000ユーロ。(約810,000円。高い!)
ただ、月収入が843ユーロ(約113,803円)以下の人は、国選弁護士が雇えるので無料である。
そんな訳で、ここでは離婚するのは一苦労。
精神的にも金銭的にも大変なのである。

だから、スペインで実際“別れた。”と言っても、2つの状態があるわけだ。
Separado/a(離別の状態)か、devorciado/a(離婚の状態)である。
離婚が決定すると再婚も可能だが、カトリックの国 スペインでは、教会での結婚式は一生涯に1回しかあげることができない。

また、カトリックの信者としてサインしていないと、いくらスペイン人であっても教会では結婚できない。
(カップルのどちらか一方がサインしていれば、結婚式を上げることができる。また、信者としてのサインしていない人でも、18歳以上であれば手続きをし、サインをすれば教会の信者として登録されるので、教会での結婚ができるようになる。)

教会にて、結婚式をあげたい人は、離婚経験者(教会で結婚式を挙げた人)と結婚することは考えなくてはならない。大事な夢がかなえられなくなるからだ。
“ジミ婚でもいいや!”という人には、“民法にしたがっての結婚”と呼ばれる結婚方法(家庭裁判所か市役所での結婚)があるので、心配する必要はない。

また最近は、結婚せず子供を持つカップルも増えている。
離婚手続きが大変なこの国では、そういう若者が増えているのも納得できる。
めんどうなことは避けましょうという論理である。

だから、先ほどの数字は、離別、また結婚しないで離別するパターンを含めると結構な数字になるはずだ。
事実、離別している人は山ほどいるので 珍しくもない。
いくらカトリック信徒が多いスペインでも、現実と理想は違うようだ。
それはまるで結婚相手のように。(理想は高くても、実際は違うもんね〜。)

 

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